ダービースタリオンⅢと父の思い出
この記事はこのアドベントカレンダーの記事です
ゲームのない家庭
小学生のころ、周りの子供たちがファミコンに興じている頃、いくらねだっても、サンタさんにお願いしても、私の父母は決してゲームを買ってはくれませんでした。
母はゲームをするとゲーム脳になる!ってのを心底信じている感じ。
そして父はそもそも子供との接点があまりなくて、平日は帰宅して相撲見てプロ野球見て、土日は(当時は)パチンコをしてマージャンをして、家では競馬を見て、と自分のことをメインに行動していて、子供のことはほぼノータッチの父でした。
(もちろん時には遊びに連れて行ってくれたり、パチンコでお菓子を取ってきてくれたり、風邪をひくと心配して昼休みなど電話をくれたり、週末はカレーを時々作ったり、と全く家庭や子供に対して何もないわけではなかったのですが。)
そんな感じだったので、私はファミコンを自力で購入しました。中学生の夏休みの2週間位、自営業で忙しい都内在住の伯父宅の家事手伝いをしました。(日中はゲームをやり放題で幸せでした。)
貰った報酬は3万円、帰宅後は意気揚々とファミコンとソフトを買ってきました。買ったのはエキサイドバイクというバイクゲーム。これは何故かというと小学生の頃に友達とやってすごく面白かったから。そして中古で激安だったからです。
父がドラゴンクエスト4を借りてきてくれた
そんな感じでゲームを始めた私ですが、ドラクエが欲しくて欲しくて。攻略本だけをまず購入して眺めていたのを不憫に思ったのか、父が友人からドラゴンクエスト4を借りてきてくれました。
不器用な人なので、娘との接点が欲しかったのかもしれません。ただゲームに疎い父からは特に話を振られるでもなかったのですが。
競馬がゲームになっている
前述のとおり、父は競馬が好きです。お馬さんのいる動物園に行こう、と言われて連れて行ってもらったら中山競馬場だった、という悲しみに満ちた?エピソードもあります。
なのでダビスタは絶対好きだろうなーと思って、ある時ダービースタリオンⅢを購入しました。結局のところ私も父と接点を持ちたかったんだと思います。
そこで育てた馬の名前に父の名前を付けてみたり、攻略本を見て騎手や血統を調べまくったりして、分からない用語なんかは父に聞いたりしました。
騎手の話は大分熱く話してくれましたね、岡部、柴田、横山、武、なんか懐かしいような懐かしくないような。
思えば父とゲームを通じて話をしたのは、この時が最初で最後かもしれません。プロ野球のゲームもやったことはありますが、父は見るのが好きなのでゲームでは共有できませんでした。
実はこのゲームの内容についてはエピソード的なものってそんなになくて、そもそも競馬のシミュレーションゲームなのでこの時はこのレースに勝てたなぁとかそういう感じです。
すっごいやりこんで、お金もすごい稼いで、そりゃーもうすごい牧場になって最高うっひょー!って感じでするめみたいに楽しんだゲームなのですが、父との思い出の範疇外なので割愛します。
ゲームを通じて競馬にハマった
割愛しておいてなんなのですが、このゲームがきっかけで実在の馬にもめちゃくちゃ興味が出てきて、血統の分厚い本を買ったりもしましたし、ペーパーオーナーとか一口馬主にもなったりしました。ちょいちょいウィンズにも行きました。
まだダビスタⅢのころはサンデーサイレンスが出ていないので、血統に関してはもう参考にできないような感じですが、あんなにも一時馬の血統に詳しくなったのはダビスタのおかげ、そして父のおかげです。特に今役に立つものでもないのですが…w
そんな父ですが以前記事にした通り、まだ70歳にもなっておりませんが肺癌になりステージ4で闘病中です。今は抗癌剤の副作用で味が分からず、口内が荒れて柔らかいものばかり食べているという話でした。まだ体力はあり、時折散歩に行ったりは出来ているようです。
そんな中プロ野球と競馬中継は楽しみに見ているようです。野球はシーズンオフなので楽しみが一つなくなってしまっていますが、競馬はいつでもやっているのがありがたい。
有馬記念で勝って、それを元手に何かサプライズでも出来たら、と思います。
(ということで、ダビスタの話っぽく、こんな感じで〆)